空狐とは、狐の中でも仙狐の下であり気狐の2倍の神通力を使用できる狐のことです。 空狐も1000年の歳をかせねており、3000年が過ぎると稲荷空狐と名前が変わります。 空狐はすでに肉体から魂が解き放たれて神様に近い精霊のような状態です。

「白面金毛九尾の狐」は高井蘭山『絵本三国妖婦伝』等に見られる代表的呼称で、九尾の狐の一匹です。強大な妖力の持ち主であり、その強さは全ての妖狐の中でも最強と云われています。日本では大嶽丸、酒呑童子と並ぶ日本三大妖怪と名高い。

ダイダラボッチは、日本の各地で伝承される巨人で、類似の名称が数多く存在しますが、以下では便宜的にダイダラボッチと呼称します。山や湖沼を作ったという伝承が多く、元々は国づくりの神に対する巨人信仰がダイダラボッチ伝承を生んだと考えられています。富士山を作るため、「甲州の土を取って土盛りした結果、甲州は盆地になった」「近江の土を掘り、その掘った跡地が琵琶湖となった」と言われるなど、怪力妖怪として知られています。

記紀の素戔嗚（すさのお）尊神話にあらわれる怪物です。スサノオの命が天界を追放され出雲の国肥河（ひのかわ）(斐伊川)の川上に降ったとき，八岐大蛇を退治していけにえの乙女奇稲田姫（くしなだひめ）を救い，大蛇の尾から草薙剣(三種の神器)を得たと語られています。大蛇は目はホオズキのように赤く，八つの頭と八つの尾を持ち，その身には檜（ひのき）や杉が生え，長さは八つの谷と八つの峯にわたって腹は常に血でただれていたそうです。容姿も実力も最強の部類に入ると言われる妖怪です。

天逆毎（あまのざこ）は、天邪鬼や天狗の祖先と言われる荒ぶる女神で、江戸時代の書物である『和漢三才図会』や鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』にその名が認められる日本における反抗神の一柱です。一説によれば天狗や天邪鬼の祖先とされる女神で、獣の頭が付いた人間の様な容姿をしており、長い鼻と耳、牙を持ちます。自分の思い通りにならないと暴れ回り、その様子はどんなに力の強い神様すらも千里の彼方へと投げ飛ばし、どんなに強力な武器でも噛み砕く程であったとされています。

神野悪五郎は、「稲生物怪録」に名が登場する妖怪の魔王です。物語の主人公稲生平太郎の周りで30日にもわたり続いた怪異は、山本五郎左衛門という妖怪の仕業であった。神野と魔王の座を賭けて、勇気ある少年100人を驚かせるという賭けをおこなっており、その86人目が平太郎だったのである。名が登場するのみでどのような妖怪かは不明だが、山本が風格を備えた大妖怪だったことから、それに対する神野も同様な大妖怪だと想像されています。

山本五郎左衛門は「稲生物怪録」という絵巻に登場する妖怪です。妖怪の眷属たちを引き連れる頭領であり、魔王に属するものとされています。平田神社所蔵の妖怪画では、三つの目を持つ烏天狗の姿として描かれていますが、天明3年刊『稲亭物怪録』（慶應義塾大学三田メディアセンター所蔵）によれば、自分は天狗の類でも狐狸の類でもないと語っています。そんな山本五郎左衛門は、「稲生物怪録」「しろくろ」「妖怪大戦争」「うしおととら」など様々な作品に登場しますが、どれも最強の妖怪に描かれています。