統一教会系の教会で、統一教会の創始者・文鮮明の7男である文亨進（ソン・ソンミョン）が設立した団体で、ヨハネの黙示録（12章5節）に登場する「鉄の杖」は銃を意味するとして、M16自動小銃の所有を重視しています。2018年にサンクチュアリ教会のメンバーを祝福するセレモニーに出た時には、ライフルで武装し聖書にある「鉄の杖」を自分の信者たちによって建て地上天国を支配すると話し話題になりました。

文亨進は有力なトランプ支持者であるとされ、2020年のアメリカ大統領選の際には、日本やアメリカでトランプ氏応援デモに参加し、2021年1月の米議会襲撃の際に、Qアノンが議会前で行った抗議集会にも参加しています。また、日本では安倍首相時代に官邸前で応援する街宣活動を隔週で行い、その後の自民党総裁選では、高市早苗を支持する街宣活動を行っています。ここでも自民党、特に安倍氏と統一教会の関連性が噂されました。

ハイデはドイツの心理学者で、インドの新興宗教ブラーマ・クマリスに所属していましたが、ハイデが集めた団体には名前が無かったためにハイデの名前を取って「ハイデ」と呼ばれました。1998年にハイデはアフリカ大陸の北西沿岸に近い大西洋上にあるカナリア諸島の32名（子供5名を含む）を集団自殺させようとした罪で逮捕されます。

ハイデは、自殺をした後は宇宙船が迎えに来てどこかに連れていかれると信者に語っていたそうで、32名に毒を飲んで集団自殺をライデ公園で行う予定だったということです。

創設者： チャールズ・マンソン
設立： 1960年

マンソン・ファミリーとはアメリカのカリフォルニア州で1960年代に設立された、チャールズ・マンソンという男を筆頭としたグループです。1967年からマンソン・ファミリーは、窃盗・恐喝・売春などを起こします。

マンソンは自分を「キリストの復活・悪魔」と称し、ビートルズに心酔し楽曲の「ヘルター・スケルター」を元に独自の終末論を唱えています。内容は黒人たちが白人に戦争を仕掛け、白人を全滅させて世界を征服するというものでした。そして黒人対白人の戦いを「ヘルター・スケルター」と呼び、その間マンソン・ファミリーは地下に身を潜めて、機が熟したら地上に上がり黒人の王となり世界を操ると考えていたようです。

1969年にファミリーが人を殺してしまい、「戦争を起こすため」に白人の金持ちを狙って9名殺害します。被害者の中には、当時大人気だった女優のシャロン・テートも含まれています。シャロン・テートは26歳で自宅を襲われ、妊娠中の胎児とともに命を奪われました。その後ファミリーは逮捕され、マンソンは終身刑となり2017年に監獄で死去しました。

創設者： Luc Jouret、 Joseph Di Mambro
設立： 1984年, スイス ジュネーヴ

太陽寺院は、ニューエイジの神秘主義と環境保護を主張するカルト教団です。1994年10月にスイスとカナダで集団自殺したとされ、53人（うち子供16人）が遺体で発見されました。教祖を含め信者は高学歴で社会的地位のある裕福な白人が多かったため、全世界に衝撃を与えました。

もともと教祖のリュック・ジュレは、テンプル騎士団や神秘主義に影響を受けたフランスの宗教団体に所属していましたが、1980年代なかばに少数の信者を引き連れてスイスに移り独立しました。また、後にNo.2となる元実業家が率いる別のカルトも吸収して、信者に終末思想を説きます。そして裕福で教養のある人々を勧誘し、1986年にはカナダ・ケベック州に本拠地を移した。ここでも企業や小さな市や町で講演して信者を増やしました。しかし、1993年に銃の不法所持で強制捜査を受け、カナダを離れスイスに戻りますが、このころから財政問題の悪化が表面化しはじめ、この世の終わりを口にするようになったようです。幹部たちは1994年9月には決断していたと言われています。

10月5日、スイス・フリブール州のシェリー村の農家で23人が銃殺されます。遺体の半分はビニール袋をかぶっていました。ヴァレー州のグランジュ・シュル・サルヴァン村でも25人が薬物を投与され焼死（このとき教祖とNo.2も死亡した）。おなじく遺体はビニール袋をかぶっていました。そしてカナダの山小屋で5人の死体が発見されました。

その後、1995年12月23日にフランスのヴェルコールで信者16人（うち子供3人）が焼死体で発見。1997年3月24日もカナダ・ケベックで信者5人が死体で発見されます。死後にビデオが公開されましたが、死ぬことを告白しているのに笑顔であったのが印象的で多くの議論を呼びました。 自殺事件の真相は現在も闇の中です。

地域：ウガンダ
創設者：クレドニア・ムウェリンデ
　　　　ジョセフ・キブウェテーレ
　　　　ビー・テート
創設日：1989年
信徒数：1,000～4,000人

神の十戒復古運動とは、クレドニア・ムウェリンデ、ジョセフ・キブウェテーレ、ビー・テートによってウガンダで創始されたキリスト教系新宗教（カルト）、セクト。メディアによっては、神の十戒の復活を求める運動とも訳されます。ローマ・カトリック教会から分派。1980年代末期、バナナ・ビールの醸造家であったムウェリンデと政治家であったキブウェテーレが、聖母の出現を経験したと主張するようになり創始されました。

運動の主要な指導者は、ジョセフ・キブウェテーレ、ジョセフ・カサプラリ、ジョン・カマガラ、ドミニク・カタリバーボ、そしてクレドニア・ムウェリンデの5名で、2000年初頭、この教団の信者の大半が大規模な火災と、毒殺などによって虐殺されました。

この信者の大量死は当初集団自殺と見做されていたが、後になって運動の指導者達によって組織的に行われた大量殺人であったこと結論付けられています。この大量殺戮の原因として、指導者達が信者に説いていた世界の終わりが実際には来ることがなかったためとされています。この惨劇の報道において、BBCニュースとニューヨーク・タイムズは、この運動のことをドゥームズデー・カルトとして報道しています。最終的な死者は924人に上り、ガイアナで起こった人民寺院の集団自殺での死者数を上回りました。

設立： 1974年
本部所在地： アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サンディエゴ
活動終了： 1997年3月26日
創設者： マーシャル・アップルホワイト、 ボニー・ネトルス

この団体は、マーシャル・アップルホワイト（1931年-1997年）とボニー・ネトルス（1928年-1985年）の2人が1970年代に創設、大学で音楽を教えていたアップルホワイトは、学生との同性愛スキャンダルで職を追われてノイローゼとなった時に、看護婦だったボニー・ネトルスに会って慰めを得た。ネトルズは神智学協会会員だったことがあり、オカルトや秘教の知識を持っていた。ニューエイジ運動から生まれたほかの新宗教と同様、かれらの信仰は、黙示録と救済の考え方を中心とするキリスト教の教義、進化論、他の世界（次元）への旅を題材とするSFを折衷したものでした。ヘヴンズ・ゲートの信者たちは、地球はまさに「リセット」（一掃、一新、若返り）の時にあり、人が生き残るためには地球から旅立つことが唯一の道だと強く信じていました。

1996年11月にヘール・ボップ彗星の写真に謎の物体が映っているといううわさが広がり、彼らは「天の王国」からUFOが迎えに現われ、ヘブンズ・ゲートのメンバーが「引き上げられる」時が来たと考えます。教祖アップルホワイトと38人の信者達は、1997年3月26日カリフォルニア州ランチョ・サンタフェのアップスケールサンディエゴコミュニティにある賃貸住宅の中から遺体で見つかった。ヘヴンズ・ゲートの元信者だったウェイン・クックとチャーリー・ハンフリースは、それから後追い自殺を図って失敗し同年5月に回復したが、翌年2月に再び自殺を図り死亡。ヘヴンズ・ゲートの集団自殺はカルト自殺の一例として広く報道されました。

創設者： ベンジャミン・ロデン
設立： 1955年

ブランチ・ダビディアンはアメリカを拠点にするキリスト教プロテスタント系の団体で、カリスマ指導者のデビット・コレシュが選民思想を信者に教え、ブランチ・ダビディアンの信者たちだけが最終戦争に生き残れると説きました。教団は最終戦争に向け武装化が進み、大量の銃器を不正入手し、カルト教団として世間を騒がせることになります。