「荒」の「くさかんむり」は草原のことです。「亡」の下の「川」のような字形は死体に残っている髪のことです。この「荒」の「川」に似た字形は「流」という字の右下にもありますね。この部分も「髪の毛」のことです。つまり「荒」は、草原に打ち捨てられた死体に、髪の毛が残っている様子を表現しています。

・赤木（あかぎ）
・赤羽（あかはね）
・赤西（あかにし）
・赤田（あかだ）　など

「赤」は、処刑される人が下から火に焼かれて血を噴き出している姿を表しているとされています。古代中国には生贄の人を火あぶりにして雨ごいをする習慣があったと言われています。まさに、この様子を表している漢字で、本当は上の部分は、両手両足を伸びやかにした人の象形「大」ではなく、生贄の「人」を表しています。

・香取（/かとり）
・稲取（いなとり）
・名取（なとり）
・取手（とりで）　など

「耳」は耳、「又」は右手を表していますが、古代中国では戦争で殺した敵の耳を切り取り、首の代わりに集めたことから「とらえる・とる」という意味を表す「取」となったそうです。

・大久保（おおくぼ）
・阿久津（あくつ）
・久保田（くぼた）
・久保（くぼ）
・久（ひさし）　など

病気で横たわる人の背後から灸をすえる象形から、転じて「時間が長い」、「ひさしい」を意味する「久」という漢字が成り立ったと言われていますが、死者が起きるように後ろから木で支えている様子を表しているそうです。古代中国人は人間の死を「永久なもの」、「不滅なもの」とし、人間の生命への深い愛が表れているという説もあります。

・天童（てんどう）
・犬童（いぬどう）
・童（わらしべ）
・竜童(りゅうどう）　など

「児童」や「学童」などにも使われる為、一般的には小さな子供を表す漢字として認識されていますが、この漢字のルーツには目を刃物で刺された奴隷、重いものを持たされた奴隷と言った由来があります。「辛」と「目」と「重」という漢字で完成されていますが、目が見えず重いものを持ち辛い状態というのがわかります。奴隷は弱く抵抗できない存在なので、現在は弱い存在である子供に使われています。

・行方（なめかた）
・土方（ひじかた）
・生方（うぶかた）
・方倉（かたくら）　など

両方に突き出た柄のある農具、「すき」の象形で、人と並んで耕すことから「並ぶ」、「傍ら」を示す「方」という漢字が成り立ったとされていますが、一方で横に渡した木に吊るされた人の死体を表しているとも言われています。恐ろしいという感情を相手に抱かせるために行われていた古代中国の厄除けや魔除けの風習のようで、いわゆる「はりつけ」を意味しています。

・真田（さなだ）
・川真田（かわまた）
・真弓（まゆみ）
・真美（まみ）
・真（まこと）　など

上から「匙」の象形と「かなえ（土器）」の象形から、土器に物を詰め、その中身がいっぱいになって「本物・まこと」を意味する「真」が成り立ったとされていますが、旧字である「眞」の「ヒ」は人が逆さまになっている、つまり死者を表しています。また、下の部分は首の逆さ文字であり、首を切って見せしめのために高いところからぶら下げることを示すという字源を持っているとされています。つまり、「真」は逆さまにされたさらし首の状態といえます。

・射残（いのこし）
・残華（ざんか）
・残間（ざんま）
・残熊（ざんま）
・残馬（ざんま）
・残松（のこしまつ）
・残田（のこた）　　など

「残」の造形は小さく残った骨の形を表しています。元々、「残」は「そこなう」や「むごい」などあまり良い意味では使われない漢字です。そして小さく残った骨は、殺人犯の処刑方法として最も残酷だった、肉を刃物でそぎ取って骨だけにされた姿のことを表しており、骨と髪が少し残っただけの状態といえます。