おじさん構文が話題になったのは2016年ごろで、若い女性が「おじさんってこういうLINEを送ってくるよね」と例を挙げて「あるある」として話題になりました。絵文字や顔文字を多用する特徴は、ガラケーのSMSや電子メールを使う感覚でLINEを使用しているからだと考えられています。メールでは長い文章が当たり前で、文章だけだと感情が伝わりづらいので絵文字顔文字を使っていたためと言われています。

・無駄が多く、返信が面倒だから
・聞いていない、興味のない近況報告を上司や目上の人に送られてくるため、無視することができない
・下心が感じられる
・聞かれていないのに連投してくる
・自分語りをしてくる

「絵文字・顔文字・記号を多用」「文章中にカタカナを乱用」「1度に送る文章が長い」「句読点『、』が異様に多い」「多すぎる改行」などは、おじさん構文と共通している一方で、おばさんならではの特徴は、「小さいあいうえお」「キラキラ・ハートも絵文字を多用」「あら、〜だわ、〜よ」「長音記号『〜』を多用」などになる。おじさん構文に女性らしさや可愛らしさを足したものが「おばさん構文」ということになります。

ガラケーで長文を送ることに慣れているおじさん世代からすると、文章を読みやすくしようという相手への気遣いから句読点を多く活用しているのかもしれません。しかし若者はその逆で、短い文章を複数に分けて送ったり、スタンプ１つなどで伝えたいことを表現したりするので、そもそも句読点を活用する機会がありません。

人間関係において相手の呼び方は重要です。本来であれば徐々に距離を縮めていきたいところですが、親しみの気持ちを込めておじさん世代は“さん付け”を飛ばしていきなり“ちゃん付け”に落ち着いてしまう傾向があるようです。相手と人間関係構築中だと思っているZ世代からすると、少し戸惑ってしまうという意見が目立ちます。

おじさん世代が若者だった頃に、絵文字が取り入れられ始め、当時は画期的とも言える絵文字を多用することが若者の間で流行っていたようです。その名残りとメッセージのやりとりが少しでも楽しくなるようにという、若者へのおじさまからの配慮なのかも。しかし若者からは「頑張って今どきに合わせてる感があるww」「ガラケーの名残？」などと言われて言います。

語尾のカタカナはおじさん構文らしい表現方法の1つ。 しかもよく見てみると意味不明な場所でカタカナを使用するケースが多く見受けられます。おじさんの心境としては、少しくだけた雰囲気を出すためにカタカナを使用しているようです。しかし受け取った側としてみれば気持ち悪いの一言。

相手と仲良くなりたい時は、まずは自分から心を開くという、相手との距離を縮めるきっかけ作りのため自身の近況をネタにして報告しているようです。確かに共通の話題を見つけられると、会話が続きますよね。しかし若者からすれば「お前のことはどうでもいい」的な受け取られかたをしています。

若くても相手は大人です。「ここで無視したら面目を潰しちゃうかな……」「無視してるって思われるのも面倒だな……」そんな気持ちから、貴重な時間を割いてまでおじさんに返信をしています。しかしおじさんは「オッ！返事が返ってきた！」と嬉しくなり「もしかしてイケる？」と勘違いをしてしまう。その結果として下心丸見えのワードが入ってしまうわけです。これは若者からすれば気持ち悪いと思われても仕方ありません。

「おばさん構文」の特徴としては、文頭に「あらら」「あら」を使いがちで、語尾に「かしら」「だわ」「～」なども多いと言われています。また、絵文字や顔文字が多く、「おはよぉ」「げんきぃ？」など「あ行」を小文字にしたり、栄養状態の心配など「おかんっぽさ」が長い文章でつづられています。